Element technology (要素テクノロジー) では、有限要素法の要素に関する設定を行います。次数や低減積分といった設定が可能です。
図1: Element technology の設定パネル
設定項目は以下の通りです。なお、解析タイプに応じて項目は異なります。
Definition
デフォルトでは Automatic が選択されており、解析タイプや解析条件に応じてソルバーの推奨設定を利用します。 Custom に変更すると、ユーザーは手動で設定を変更できます。
Mechanical / Thermal mesh order
メッシュの次数を選択します。 1次メッシュ ( First ) と 2次メッシュ ( Second ) を利用できます。 Thermomechanical においては、熱伝導解析に用いるメッシュ (Thermal) と、変位や応力の解析に用いるメッシュ (Mechanical) それぞれについて設定できます。
- First: 1次メッシュ。節点間は直線補間されます。
- Second: 2次メッシュ。節点間に中間節点を持ち、2次関数で補間されます。
Reduced integration
2次メッシュの場合に低減積分を有効にできます。有効にすると、要素内のガウス積分点の数を減らして計算を行います。これによって、剛性が過大評価されるのを補正することができます。また、副次的に計算時間も僅かに短縮されます。一方で、アワーグラスモードと呼ばれる低剛性(ゼロひずみおよびゼロ応力)に関連した作為的な変形モードが生じてしまいます。
アワーグラスモードとは
二次要素で低減積分を利用した際の数値計算上のエラー現象。要素に応力が生じていない状態で要素に変形が生じ、解析精度の低下を招きます。解析結果で、奇妙・不規則な変形が確認された場合は、 Reduced integration をオフに戻してみてください。
Lumped mass
伝熱解析において、Thermal massを1つのコンポーネントに減らし、計算内でThermal mass行列Mを対角化することで収束時間の短縮、メモリ使用の削減といった効果が得られます。
Element definitions
シミュレーションツリーの Element definitions では、モデル内の特定のパーツに上記の要素に関する設定を適用できます。 Definition を Custom とした場合にのみこの機能を利用できます。
設定のヒント
1次要素は計算コストは小さくなりますが、より細かくメッシュ分割する必要があります。薄い部品では、2次要素の利用を推奨します。2次要素で低減積分を利用する場合は、アワーグラスモードに注意してください。
伝熱解析では、基本的に1次要素の利用を推奨します。これは、 Thermomechanical において応力解析に2次要素を用いる場合においても同様です。 Mechanical mesh order を Second とした場合も、 Thermal mesh order は First を推奨します。