概要
SimScaleのポストプロセッサでは、結果表示の方法を cell data と node data で切り替えることができます。
以下の方はぜひ、この記事で理解を深めてください。
- シミュレーション結果の値を定量的に評価する際に、値が理論値から乖離しているのが気になった
- SimScaleのポストプロセッサで Statistics 機能を使用した際に、以下の警告メッセージが表示され、 Interpolated data (補間データ)という用語が何を意味するのか疑問に思っている
node data 表示(補間表示)と cell data 表示(非補間表示)の切り替えは以下の操作で行えます。
| セルとノードのデータを切り替えるには? |
| 画面下部の凡例バーを右クリックして、Switch to cell data (セルデータへの切替)またはSwitch to node data (ノードデータへの切替)をクリックします。 |
補間データ、ノードとセル?これは何を意味するのでしょうか?
まず メッシュとは何かを理解する必要があります。シミュレーション結果を得るには、物理問題の数学的表現の解を見つけるために偏微分方程式(PDE)を解く必要があります。SimScaleのシミュレーションソルバーは、特定の数値解析メソッドに基づいてこれらの方程式を解きます。これらは複雑な問題であり、シミュレーション領域全体を一度に解くよりも、小さな部分について解く方がはるかに簡単です。
したがって、これらのソルバーにシミュレーション問題を渡す前に、まず、シミュレーション領域をセルと 呼ばれる多くの小さな領域に分割する必要があります。そして、すべてのメッシュセルを合わせてメッシュと 呼びます。
さて、良いメッシュを生成するためには、トレードオフを考えなければいけません。個々のセルを大きくし過ぎると、全体的な問題の複雑さと計算時間は短くなりますが、物理的に正確でない結果を得る危険性があります。一方、メッシュを細かくし過ぎると、精度は信頼できるものになりますが、その代償として計算コストが増加します。
メッシュの詳細については、 CAE Pediaの記事 をご覧ください。
最終的には、1つのセルの体積全体にわたって安定するような解が得られます。例えばデジタル画像を想像してみてください。画像の各画素(ピクセル)は、この場合のセルと比較することができます。1ピクセルの画素が大きすぎると、画像はモザイクのように見えます。画素が非常に小さければ、人の目には十分に滑らかな絵に見えます。
通常、画像では大きな問題にはなりませんが、数値シミュレーションではセル解像度が高すぎると、十分に正確な結果が得られないまま、不必要に長く計算時間がかかることがよくあります。
上に示した流れの問題を適度な大きさのメッシュ分割を用いて解いた結果を、 cell data (セル形式) すなわちオリジナルの数値解を下図に示します。
この解では個々のセルを簡単に見分けることができます。さて、自然界における流れの問題は、このような離散的な振る舞いをするわけではありません。そこで補間の出番です。
シミュレーションを実施する理由によっては、このセルで表示された生の数値解には興味がないかもしれません。そのため、SimScaleを含むほとんどのポスト処理ツールには、結果を補間する機能が用意されています。この補間では、離散ソルバー出力に基づくセル中心(いわゆる、節点/ノード)間を滑らかに補間した解を生成します。
セルデータ vs. ノードデータどちらが良いのか?
補間ビューは視覚的に自然界で見られる挙動(ここでは流れ場)に近いため、視覚的な分析やスクリーンショットの撮影、アニメーションの作成に適していますが、cell data (セルデータ)表示でないと生の解析データは表示されないことに注意してください。これは、特に定量的な結果(例えば、平面を通過する平均流量)を抽出しようとする場合に誤差が生じる可能性があります。この場合、補間されたノードデータの代わりに、元のセルデータを元に表示・分析することをお勧めいたします。Statistics で得られる結果は、結果ビューでの表示によって切り替わります。
結論
セルデータとノードデータのどちらを選択するかは、解析結果の用途によります。ただ、どちらの場合も、自然界で見られる真の挙動の物理的特性を数値的に近似した結果を見ていることに注意してください。最終的に、どちらのビューがより現実に近いかを判断するのはあなた次第です。
| サーフェスデータとボリュームデータ |
| ポスト処理において、SimScaleはボリュームデータ(全メッシュセルの体積に対して有効なデータ)とサーフェスデータの両方を提供することがよくあります。 観測されたデータが領域の内部、界面、表面である場合、サーフェスデータはノードデータビューでのみ利用可能です。ノードデータビューでは領域内部の補間されたデータが表示されますが、サーフェスデータは実際のデータであり、補間の必要はありません。 |