概要
Table (表形式)入力を使用することにより、ユーザーは変数(速度、温度など)を別の独立変数(時間や距離など)によって変化する値として指定できます。
Table (表形式)入力が利用できる場合、定義したい変数の隣に表のアイコンがあります。
図1中のハイライトされたアイコンをクリックすると、表で定義するためのダイアログボックスが表示されます。下の例は、時間依存温度境界条件のテーブル入力を示しています。この画面上で値を入力する他にも、データをCSV形式でアップロードすることも可能です。
値を時間の変数とする場合には、一列目の入力値を一行目の変数選択から t とし、空間の変数とする場合には X, Y, Z とします。2次元、3次元の分布を設定する場合には、表のセルを右クリックして Column > Add column より列を追加、X, Y, Z より複数の座標成分を入力してください。本記事記載の例もご覧ください。
CSVファイルには入力値のみを記述します(タイトル、インデックス番号などは記述しません)。テキストファイルの各行は行を定義し、カンマ「 , 」で区切られた値は列を定義します。簡単な例として、上の表のCSVファイルは以下のようになります:
0,300
1,320
CSVファイルがアップロードされると、表の各セルに反映されます。値は手動で変更することもでき、任意のセルを右クリックして行と列を追加/削除できます。ここで設定した表のデータは、Browse filesの隣にあるアイコンを押すことで、いつでもダウンロードすることができます。
詳細設定
流体解析の場合、 Advanced settings (詳細設定)を クリックすると、以下の設定項目が表示されます:
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Unit (単位):
- 温度や距離など、いくつかの変数について異なる単位を定義することができます。
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Out of bounds (範囲外):
- デフォルトでは Use nearest に設定されています。これは、表形式で定義された範囲外の領域は、定義された値に最も近い値で定義されることを意味します。したがって、定義された座標の最後の値は、定義の範囲外においても最後まで一定に保たれます。
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Interpolation (内挿方法):
- 構造解析でのみ指定できます。入力点の間の値の補間方法を選択できます。
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Extrapolation (外挿方法):
- 構造解析でのみ指定できます。入力した値の範囲外について値の外挿方法を選択できます。
流体解析における 2 点間の補間は常に線形です。図4のテーブル入力を視覚的に表したものを以下に示します.
構造解析のソルバーでは、指定された値のペア間の補間と補外のタイプを指定することもできます:
例1: ベクトル変数
速度や力といった Vector (ベクトル)変数の場合、表のアップロードには、独立変数と各ポイントの X、Y、Zの3つの成分をすべて含むCSVファイルが必要です。独立変数の種類によって、2つの異なるタイプの表があります。速度を指定する場合を例として説明します。
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時間の変数とする場合:
- 時間ステップについて速度ベクトルを指定します。各時間ステップにおいて、割り当てられた面に一様に指定したベクトルの速度が定義されます。時間と指定する値 (t, Ux, Uy, Uz) を含む4列のCSVファイルをアップロードすることもできます。
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空間の変数とする場合:
- 境界条件が割り当てられた面に対して、空間座標点ごとに値を定義できます。下図では、x、y、z座標に基づいてx方向の速度プロファイルが定義されています。座標と速度成分 (x, y, z, ux, uy, uz)を含む6列のCSVファイルをアップロードして入力することもできます。
例2: FEAのための可変最大時間ステップ長
動解析や非線形静解析のような非線形構造解析では、シミュレーションコントロールの 設定で、シミュレーション全体を通して時間ステップに応じて Maximum time step length (最大時間ステップ長)が変動するように設定できます。最大時間ステップ長は下図のように表で指定します。
上記の定義により、以下の結果が得られます:
| 時間ステップ | 時間ステップ長(時間ステップ増分) |
| t = 0 から t = 0.5 秒まで | 0.1 |
| t = 0.5 から t = 1秒まで | 0.01 |
| t = 1 から t = 2 秒まで | 0.1 |
非線形な構造解析における注意点
非線形有限要素解析では、t = 0のタイムステップはユーザーが定義したInitial condition (初期条件)によって制御されるため、計算されることはありません。したがって、表形式で定義された境界条件は、t = 0ステップでは考慮されません。
例として、タイムステップサイズが0.1秒の動解析で、ユーザーが以下の表を使ってForce (力)の境界条件を定義した場合を考えてみましょう:
時間 = 0 のステップでは、初期条件が結果を制御するため、200 ニュートンの定義は無視されます。
線形補間を考慮すると、最初のタイムステップ以降、力はステップごとに30ニュートンずつ増加します。図11のグラフはこれを視覚的に表したものです:
以下のチュートリアルでは、表形式による境界条件の設定機能を使ってみることができます: