概要
Contacts (接触定義) は、シミュレーションの対象となるモデル・領域が単一の部材や部品から構成されるのではなく、複数の部品で構成される場合に必要です。主に構造解析で考えることが多いですが、熱流体解析の場合も流体内と固体内の熱伝達を組み合わせる計算を行う際には必要です。
接触を設定することで、異なる部品・領域がお互いにどのように影響を及ぼすか定義できます。
構造解析
すべての構造解析 解析タイプにおいて、複数の部品が用いられる場合には接触を定義する必要があります。
接触ではLinear Contacts (線形接触)とPhysical contacts (非線形接触、物理的接触)に区別されます。
-
Linear Contacts (線形接触)
- 部品が固着された状態、あるいは接触面でスライドする状態を定義できます。
- 線形解析 (NonlinearではないStatics(線形静解析)、Frequency (固有値解析)、Harmonics(周波数応答解析) )では、この設定のみ使用できます。
-
Physical contacts (非線形接触、物理的接触)
- 非線形接触は、部品間の大きな滑り、分離、衝突を考慮できます。
- 非線形解析 (NonlinearをオンにしたStatics (静解析)とThermomechanics (熱応力解析)、Dynamics (動解析))で利用できます。
SimScaleは自動的に接触面を検出し、 Bonded (固着されたボンド接触)として定義します。非線形な接触解析を行う面については、接触面を手動で接触面を設定します。
接触解析の詳細は以下リンクをご確認ください。
節点共有メッシュ(Conformal meshing)
接触面でパーツ間で節点を共有する節点共有メッシュをご利用いただけます。SimScaleでは、すべての構造シミュレーションタイプで節点共有メッシュメッシュを有効にすることができます。 これは、図1に見られるように、シミュレーションツリーの Contacts (接触設定) で有効にすることができます。この機能を有効にすることでメモリを節約できますが、メッシュリファインメントの設定等(特にSweep mesh利用時)、によっては使用できないこともあります。

図1: Allow node merging より接触面でのメッシュ作成方法を変更できます
図2は、この機能を利用した場合 (Conformal mesh) とそうでない場合 (Non-conformal mesh) の違いを示しています。 この機能を有効にした場合では接触面の節点が1つの節点に統合されているのに対し、そうでない場合では接触面上の節点にズレがあることが分かります。

Figure 2: Conformal Mesh と Non-Conformal Mesh の違い
熱流体解析
流体解析ソルバーを利用する場合、以下のConjugate Heat Transfer (共役熱伝達) 解析タイプで固体と流体の熱伝達の解析を行う場合は接触の設定が必要です。
Conjugate heat transfer (共役熱伝達) ソルバーでは、接触面は「インターフェース(接点)」とも呼ばれます。界面は、2つの固体間、または固体と流体の間に存在し、部品間の熱伝達を捉えることができます。
接触面は自動で認識されます。
詳細はこちらのページ(英語)をご確認ください。
Master と Slave
接触している2つの面はMaster(マスター)とSlave(スレーブ)に分類されます。スレーブ・サーフェスのすべての節点(スレーブ・ノード)は、制約によってマスター・サーフェスの節点(マスター・ノード)に結び付けられます。
設定の際は、以下の点にお気をつけください。
- 1つの面が同時に複数の接触定義のスレーブ割り当てになることはできません。これは、異なる接触定義のサーフェス間で共有されるエッジや節点も同様です。
- 一般的に、2つの周期境界面のうち、より洗練された方をSlaveに選択する必要があります。周期対称の場合、両方の面がほぼ同じ要素サイズでメッシュされる必要があるため、ほとんどの場合、これは問題になりません。
- どの面をマスターとして選び、どれをスレーブとして選択するか、これを決定するために役立つ一般的なルールがいくつかあります。厳密にすべてのケースを包括はできていませんが、検討の初期段階において有用です。
以下に当てはまる面はスレーブとして選択します。
- 相手よりもかなり小さい部品。
- 接触ペアの他の部分と比較し、より湾曲している部品。
- よりやわらかい部品(特に他の部品の変位が制限されている場合)。
- 相手よりもかなり細かいメッシュを持っている部品。
コンフリクト(競合)の解決と最適化
Automatic contact detection (自動接触検出)は、常に最適化された解決策を見つけようとするため、ほとんどの場合Manual contact detection (手動接触検出)よりもAutomatic contact detection (自動接触検出)の方が推奨されます。コンフリクトのある接触は、Contactsリストに警告アイコンが表示されます。コンフリクトの種類と解決方法の詳細は、Contacts設定パネルの上部に表示されます。
コンフリクトが残っている場合の警告は、解析実行時にシステム内の制約不足を検出するため追加チェックされます。
コンフリクトが手動または自動接触検出で解決できない場合は、CAD Mode にてCADジオメトリのImprintを適用してください。