SimScaleには、表面の熱状況を定義するための様々なオプションがあります。この記事では、熱壁条件を正確に定義するためのさまざまな設定について説明します。この記事では、放射効果やカバー放射は考慮していません。放射壁に関する記事は こちらをご覧ください。
アプローチ
以下の概略図は、壁面の熱状況を描いたものです。壁と環境との温度差と壁の流動状況に基づいて、熱は外部から壁へ、またはその逆に移動します。
どのように条件を設定するかは、与えられたパラメータ、つまり既知の物理的境界によって決まります。
最初の2つのオプションについては、(U) VelocityとTurbulence wallの選択方法を参照してください。
次のTemperature typeは、熱設定に関する項目です。4つのオプションがあります:
- External wall heat flux (外壁熱流束)
- Fixed value (固定値)
- Adiabatic (断熱)
- Turbulent heat flux (乱流熱流束)
1 と 4 は実際の熱流束を定義することができ、互いに関連しています。一方、2と3は厳密には物理的ではありませんが、シミュレーションを単純化し、収束性を向上させ、計算時間を短縮するのに役立ちます。また、ほとんどのシミュレーションでは、この誤差は無視できます。
Fixed value (固定値)
Fixed value (固定値)オプションは、シミュレーションの間、表面の温度が一定であることを意味します。
Adiabatic (断熱)
壁を断熱にしたい場合、 Adiabatic (断熱)オプションを選択します。これは、壁を通しての熱伝達がないか、温度勾配がゼロであることを意味します。したがって、この壁は完全な断熱材とみなされます。
External wall heat flux (外壁熱流束)とTurbulent heat flux (乱流熱流束)
システム内の初期温度差による熱伝達、または定義した熱輸送によってシステム内の熱状況がどのように変化するかに興味がある場合は、これらのいずれかを選択する必要があります。次の図は、さまざまな状況で何を選択すべきかを示しています:
A. Derived heat flux (派生熱流束)
熱伝達係数で壁の外側の状況を定義します。設定できる項目は以下の通りです。なお、番号は図の中の番号と紐づいています。
- Additional heat source: 追加の熱源
- Initial boundary temperature: 初期の温度
- Wall thermal: 仮想レイヤーを考え、パラメータを設定できます
- Heat transfer coefficient: 熱伝達係数
- (T) Ambient temperature: 周囲の温度
B. Fixed heat flux (固定熱流束) と C. Flux heat source (フラックス熱源)
熱流束と初期温度を設定します。設定するサーフェスの面積から、伝達される熱量が計算されます。設定項目は以下の通りです。
- Heat flux: 熱流束
- Initial boundary temperature: 初期温度
D. Power heat source (仕事率熱源)
熱源として、[W] で熱量を設定します。 Fixed heat flux と Flux heat source では熱流束すなわち単位面積あたりの熱量を設定していましたが、ここでは絶対値を設定しますので面積は関係がなくなります。
| 複数のサーフェスの割り当て |
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複数の面を選択してこの境界条件を設定した場合、独立した面それぞれがここで設定した熱量で発熱します。ここで設定する値は、合計値ではありません。 |