概要
振動解析を行う際、重視しなければいけない周波数は部品やアセンブリの固有振動数です。Harmonic 解析タイプの直接法に基づくソルバーで周波数応答解析を実施する場合は、固有振動数を知るために事前に Frequency Analysis で固有振動解析を実行する必要がありました。
SimScaleでは、Harmonic 解析タイプ内で Modal-based オプションを有効にし、モーダル法で解析を実行することで、一度の解析で固有振動数も求めつつ、速く周波数応答解析を実施していただけます。
Modal-base オプションを利用する際の設定
モーダル法ベースの周波数応答解析を実行するには、図1に示すように、Harmonic の設定を行う際、 Numerics で Solution method を Modal-based とします。
Numerics での設定項目
Modal-based を有効にすると、Numerics では Modal base と Harmonic response という項目の設定を行えます。
Numerics での設定項目の詳細については、こちらのページでご確認ください。
Simulation control での設定項目
モーダル法による周波数応答解析では、固有値解析を実行し、その結果を用いて解析を行います。そのため、固有値解析の周波数のレンジと、周波数応答解析を実施する周波数の2つを設定します。
Modal base
Modal base では、固有振動数を計算する際の方法を定義します。以下の4つの方法から選べます。
Twice max loading frequency (最大負荷周波数の2倍)
このオプションでは、0 Hz から Harmonic response で指定された最大周波数の2倍の周波数までをカバーするように固有値解析を実行します。
First modes (最初のモード)
このオプションでは、1次モードから数えて、Number of modes で指定した数までの次数のモードまで計算されます。
Frequency range (周波数範囲)
指定した周波数範囲内のすべてのモードが検索され、計算されます。周波数の範囲は、Start frequency (開始周波数)と End frequency (終了周波数)によって 定義されます。
Center frequency (中心周波数を指定)
Center frequency で指定した周波数を中心として、その周波数に最も近い Number of modes で指定した数のモードを計算します。
Harmonic response
周波数応答解析のターゲットとする周波数を定義します。 Excitation frequencies より、ユーザーは以下の方法で設定できます。
Single frequency (単一周波数)
Frequency で指定する1つの周波数のみで計算されます。
Frequency list (周波数のリストを定義)
一定の周波数ステップ間隔またはテーブルで周波数のリストを定義します。Start frequency (開始周波数)と End frequency (終了周波数) と Frequency stepping (周波数の間隔) を定義できます。テーブルで定義する場合は、テーブルのアイコンをクリックします。
Cluster around modes (モード周辺のクラスタ)
固有周波数の周囲で細かく周波数応答解析します。Start frequency (開始周波数)と End frequency (終了周波数) で周波数の範囲を設定します。設定した範囲内で、 Frequency per mode (固有振動モードあたりの解析数)と Spread (注目する幅) を設定します。
例えば、下図の設定では、1 Hz から 100 Hz の範囲内で、各固有周波数に対して5つの周波数で周波数応答解析が行われます。これらの5つの周波数での Spread は10 % と指定されているため、-5 % から+5 % の範囲で均等に分布する5つの周波数に対して解析が実施されます。
| Frequencies per mode |
| 偶数を入力した場合でも、固有周波数においても計算がされることに注意してください。例えば、 Spread を10%、 Frequencies per mode を2を指定した場合、固有周波数あたり、3つのシミュレーションが実行されます。固有周波数でのシミュレーションと、5%ずつ離れた周波数でのシミュレーションです。 |
Cover spectrum (スペクトルをカバー)
スペクトル全体を完全に捉えることを目的とする設定です。固有周波数の周辺だけでなくその間での周波数でも解析が行われます。ユーザーは、Frequency per mode (固有振動モードあたりの解析数)と Growth ratio を設定します。
まず、指定した範囲内の各固有周波数に対して、計算が行われます。次に、2つの固有周波数の間の中心の値で計算が行われます。そのほかの計算が行われる周波数間の距離は、Growth ratio によって定まります。
最終更新日2024年3月19日