概要
Base Excitation(ベース加振)境界条件は、 Harmonic (周波数応答解析)シミュレーションにおいて対象の加速度を指定することができます。この加速度は、Fixed support(固定支持)境界条件によって固定(モデル外へ拘束)されたすべての面に適用され、固定面が指定した加速度で加振される状態を再現します。この境界条件を使用する場面の例として、加振台試験や地震荷重を受けたときのシミュレーションが挙げられます。
定義する境界条件のパラメータは以下の通りです:
- Direction (方向): 初期加速度の方向を指すベクトル。このベクトルはグローバル座標軸のx、y、z成分で表されます。
- Acceleration (加速度): 加速度の大きさ。定数値として指定することも、 テーブルを使用して周波数の関数として指定することもできます。
- Phase angle (位相角): 異なる負荷のピーク値が同時に発生しない場合すなわち、同期していない異なる負荷が入力される場合に使用します。角度の値(\(\varphi\))は、励起周波数(\(f\))と2つの負荷のピーク間の時間遅れ(\(\delta\))に関連付けることができます:
$$ \varphi = 2 \pi f \delta $$
重要
この境界条件は、他の境界条件とは異なり、割り当てる領域が含まれていないことに注意してください。 Base excitation (ベースの加振) は、Fixed support(固定支持)境界条件またはElastic support(弾性サポート)境界条件に割り当てられたすべての面、すなわち境界条件で外部への固定として設定した箇所に適用されます。
したがって、この境界条件設定を使用する場合は、 Fixed support (固定支持) または Elastic support (弾性サポート)を定義する必要があります。
サポートされる解析タイプ
以下の解析タイプは、この境界条件の使用をサポートしています:
互換性のある境界条件
Base Excitation(ベース加振)境界条件は、以下の境界条件とのみ組み合わせて使用することができます:
- (別の) Base Excitation(ベース加振)
- Fixed support(固定支持)
- Fixed value(一定変位)
- Symmetry(対称面)
- Elastic support(弾性サポート)
- Bolt preload(ボルト予荷重)
- Point mass(質点)
上記に記載された境界条件以外の境界条件をBase Excitation(ベース加振)と組み合わせて使用できず、使用しようとするとエラーメッセージが表示されます。
結果値の考え方
この境界条件下でのシミュレーションの結果フィールドにおけるすべての変位、速度、加速度は、慣性を基準とした相対値ではなく、 ベースの変位に対する相対値で表現されます。したがって、例えば加速度計でサンプリングされた実験など、登録された値がベースの動きに対する相対的なものではなく、総合的なものであるような他のデータと結果を比較する場合には注意が必要です。
正弦波加振により、固定面に剛体運動が加わると仮定します。したがって、構造体の任意の点における変位の合計は、 ベースの剛体運動とベースに対する相対変位の和として表すことができます。この状況を図2に示します:
解析的には、これは次のように表せます:
$$ X_T(t) = X_B(t) + X_R(t) $$
これは、周波数応答解析における線形性の仮定により、速度と加速度にも及びます:
$$ \dot{X}_T(t) = \dot{X}_B(t) + \dot{X}_R(t) $$
$$ \ddot{X}_T(t) = \ddot{X}_B(t) + \ddot{X}_R(t) $$
言い換えれば、移動するベースに対するモデルの相対変位を見ているときは、慣性を基準とする場合には、上記の補正を実行する必要があります。
使用するにあたって
この境界条件は、固定点を介して伝達される調和振動を受けたときに構造物に対する慣性効果を評価することを目的としています。このようなケースの例としては
- 加振台試験
- 地震荷重
- 基部に起因する振動
ベース加振によって発生する慣性荷重の影響は、多くの周波数応答解析と同じように、関心のある値の最大値で評価されます。例えば、構造物が加振されたときのピーク変位、応力、ひずみです。
ベース加振の加速度の大きさを周波数の関数として定義することで、既知の加速度スペクトルに対するシステムの応答を評価することができます。Result control -> Pont data(点データ)で測定される周波数に対する応答のグラフのピークは、与えられた加振力に対して、システムのどの固有振動数が励起されるかを明らかにします。
これを説明するために、 ベース加振を受ける片持ち梁(英文ページ)の先端変位を見てみましょう:
図から、1つの固有振動モードがベース運動によって励起され、共振が発生していることがわかります。24Hzのピークの位置は、固有振動数の値も示しています。
関連資料
最終更新日2025年1月7日