流体・個体内の両方の熱伝達を計算するConjugate Heat Transfer (共役熱伝達)解析タイプでは、使用する解析領域の準備は流体が通る流体領域のみを用意する流体領域を作成する通常の手順とは若干異なります。この記事では、共役熱伝達(CHT)シミュレーションの準備の進め方について説明します。
アプローチ
流体領域の作成と既存部品ジオメトリの維持
共役熱伝達(CHT)シミュレーションでは、固体と流体の両方を介した熱伝達が計算されます。そのため、流体領域を抽出した後、元のソリッドパーツも熱伝導に関与するため、残しておく必要があります。通常、CADモデルには、次の電子基板ケースの例に見られるように、ソリッドパーツのみが含まれます。
CAD Mode (CADモード)の Flow volume (流体領域) 抽出機能を使用して、CHT解析に必要な流体領域を生成します。「CADモードで編集」アイコンをクリックします。
この例では、複数の開口部を持つ電子基板ケース内の流体領域を生成します。そのため、 Internal flow volume を 使用します。 Flow volume (流体領域) 抽出機能の詳細については、 CADデータから流体領域を抽出する方法の記事 をご覧ください。以下のように流体領域を抽出します:
- Flow volume の項目で、 Internal を選択します。
- Seed face (青)をクリックします。
- 開口部に接する内部面の1つを選択します。
- Boundary faces (ピンク)をクリックします。
- 内部につながる開口部を持つ面を選択します。
- モデルに回転領域などを表すソリッドパーツがある場合は、 Excluded parts に割り当てます。ない場合は空のままにしておきます。
- Apply を押して操作を実行します。
Flow volume 操作が正常に実行されると、 シーンツリー 内に新しく作成された流体領域が表示されます。流体領域は、下図のように青く表示されます:
ジオメトリのImprint
2つのソリッド間の物理的な接点がどこにあるかを明示するには、Imprint 機能を実行すると便利です。このアクションは基本的に、物理的に接触している2つのボディ間の界面を、認識可能なサーフェスにカットします。Imprintの詳細については、こちらの記事を参照してください。
Imprint を実行することで、接触する面と面の面積が1:1対応するように面が分割され、SimScaleの接触面の自動検出機能が適切に機能するようになります。
| 注記 |
| これは、CHTシミュレーションを行う場合にのみ必要です(または、壁/固体を介した熱伝達を確認したい場合)。非圧縮性、圧縮性、対流熱伝達解析を行う必要がある場合は、ソリッドパーツを削除する必要があります。 |
すべての操作が終了したら、 Save as copy をクリックして CADモードを終了します。これでワークベンチに移動します。
編集した CADモデルをワークベンチにエクスポートすると、名前に「Copy of ... 」と付いた新しいモデルジオメトリが表示されます。この新しいモデルを CHT解析で使用します。
CADモードでの操作を終了後にシミュレーションツリーでシミュレーションのセットアップを行う際、CHTシミュレーションを作成すると、SimScaleは自動的に接触面を検出します。なお、 Contact より必要であれば、接触面の熱特性を変更することができます。
上記の例で興味を持たれた方は、すぐにこのページで説明に用いたモデルのチュートリアルにジャンプしてください: このチュートリアルでは、電子機器筐体内の温度分布を計算して視覚的に確認する方法を学びます。