PWC解析の主な目的は、歩行者の風の快適性の結果を生成することです。ドメイン内の他の領域の流れの結果を見るには、ユーザーは Additional results を設定する必要があります。この記事では、流跡線とスライスを生成できるようにPWC解析を設定する方法を説明します。
PWC (歩行者風快適性)解析タイプの詳細については、ドキュメントページをご覧ください。
設定方法
1.Region of interest (関心領域)とFlow domain (流体領域)
Region of interest (関心領域)は、歩行者の快適性を評価するメインビル周辺の領域を定義します。
Region of interest (関心領域)を定義すると、目のアイコンをクリックすることでRegion of interest (関心領域)の周りの Flow domain (風洞)を見ることができます。
PWC解析では、 Pacefish® \(^1\) のLBMソルバーが流体領域内の空力効果を計算し、コンフォートマップを生成します。ソルバーが速度、圧力、乱流値を計算しても、ストレージスペースの問題から、すべてのデータを自動的に保存することはありません。ユーザーは、領域を定義し、エクスポートするためのAdditional resultsを設定する必要があります。
2.ジオメトリプリミティブ
2.1 Local cartesian box (直方体)
流跡線を表示する目的は、3次元の流路を追跡することです。そのため、生成には3次元領域が必要です。
流跡線を可視化するLocal cartesian box (直方体)作成します。 Orientation referenceを External flow domainに変更します。これにより、異なる風向に対してボックスが自動的に整列します。
方向参照
Orientation reference 設定には、2つの異なるオプションがあります:
- External flow domain : このオプションを Orientation referenceとして 選択すると、ジオメトリプリミティブの向きが風向に対して調整されます。回転の中心はRegion of interest (関心領域)の中心点です。
- Geometry : このオプションを選択すると、ジオメトリプリミティブはシミュレーション中、モデルの座標系に対して固定されます。
3Dで追加データを保存すると、結果ファイルが大きくなります。ディスク容量が足りなくなる可能性があります。したがって、シミュレーション時間とコストの増加を防ぐために、ボックスをできるだけ小さくすることを強くお勧めします。
2.2 Local slice
流れの効果を観察する方法は、流跡線だけではありません。同様に、2D平面を作成し、その上でデータを可視化することもできます。等高線を配置するLocal sliceを作成します。同様に、 Orientation referenceをExternal flow domainに変更します。
3. Additional result export
先に述べたように、ソルバーは全領域内のフローパラメータを保存しません。追加で保存する必要があります。Transient output (非定常解析結果)またはStatistical averaging (統計的平均結果)を保存することができます。Statistical averaging (統計的平均化)では、直近の時間ステップの結果を使用して平均をとり、1回分保存します。保存、計算時間、コストの問題から、Statistical averaging (統計的平均化)でのみ結果を保存することを強くお勧めします。
Local cartesian box (直方体) や Local slicesをアクティブにします。これらの結果を保存すると、 PWC解析で流跡線とスライスを作成できるようになります。
Result controlの詳細については、以下のドキュメントページをご覧ください: Incompressible LBM (格子ボルツマン法) 特有の設定
3.1 Fraction from end
Pedestrian Wind Comfort (歩行者風の快適性) または Incompressible LBM (非圧縮性LBM) 解析は、流れの非定常挙動を捉えるために開発されました。Transient output (非定常出力)と Statistical averaging (統計的平均化)追加結果エクスポートがあります。この2つのうちの1つをクリックすると、以下の設定が表示されます:
- Fraction from end: シミュレーション終了時刻を基準として、保存する時間の割合
- Sampling interval: データの保存頻度
非定常解析(時間依存性)では、初期の時間ステップは過渡的です。初期の流体通過時には、流れの発達が期待されます。つまり、流れ場はまだ定常ではありません。最後の流体通過では、流れが定常状態(時間非依存)に達すると仮定します。 Fraction from endは 、全シミュレーション時間の最後から保存する割合を定義します。例として、0.2を指定すると、結果の最後の20%だけが保存されます。下の図は、異なる時間に対する建物上の流れの側面図を示しています。
図8は、流れの過渡挙動を明確に示しています。初期段階(32秒まで)では、流れが発達しています。その後、流れ場にあまり変化が見られなくなりますが、これは流れ場が定常状態に達したことを意味します。これは垂直方向のスライスであるため、他の領域の状態が見えないことに注意してください。通常、少なくとも3回分の流体通過を確保し、シミュレーション結果の最後の20%部分を保存しておくと、有用な結果を得ることができます。
4.結果
シミュレーションが終了すると、結果を見ることができます。Additional results (追加結果)は常に風向ごとに保存されます。したがって、 Directions (風向) を選択し、 Additional results (追加結果)に移動する必要があります。
4.1 流跡線の生成
Solution fields に入ると、緑色のボックスが表示されます。これは、 ジオメトリプリミティブで定義した Local cartesian box (直方体)です。 速度と圧力の値はこの領域に保存されます。
- ページ上部の Particle Trace フィルタを選択して開始します。
- Pick ボタンをクリックします。
- 平らな面にシードを置きます。この表面は流体領域上か、その内側にあるべきです。
- Seeds horizontally (水平方向のシードの数)、Seeds vertically (鉛直方向のシードの数)、Size (サイズ)、Type (タイプ)、Spacing (シード間のスペース)を調整します。
きれいなビューをキャプチャしたら、流跡線をアニメーション化します。まず、 Animation を作成し、 Steps (ステップ数)とAnimation speed (アニメーション速度)を定義し、最後に再生ボタンをクリックします。
4.2 スライス上のコンター生成
解析を実行する前に Additional Results (追加結果)でスライスを設定した場合、そのスライスを使用してフローパラメータを可視化することができます。最初に、 Local slice が表示されていることを確認します。
このメニューから、可視化する流速以外のパラメータを選択することができます:
ベストプラクティス
- まず、選択したジオメトリプリミティブの Orientation Reference が External flow domainとして 選択されていることを確認してください。
- 次に、ストレージとシミュレーションコストの問題から、大きなボックスは避けてください。
- 最後に、Statistical averaging (統計的平均化)は、追加的な結果を得るのに有効です。特に、Transient output (非定常出力)はストレージの問題やシミュレーションコストの増加を引き起こす可能性があります。