概要
Point mass 境界条件では、モデルに接続された質点を定義し、設定した面やボリュームに質量と慣性の影響を与えます。CADモデル化されていけれども、解析するモデルに乗っている、あるいは接続されている物体の質量を考慮したい場合に有用です。
この境界条件は以下の解析タイプでご利用いただけます。
- Static: 静的構造解析
- Dynamic: 慣性を考慮した動的構造解析
- Thermomechanical: 熱応力解析
- Frequency Analysis: 固有振動解析
- Harmonic: 周波数応答解析
設定項目
Point mass 境界条件の設定パネルを示します。
設定項目は以下の通りです。
- Mass
質点の質量 - Mass moment of inertia (質量慣性モーメント)
質点を中心とした慣性モーメントを定義できます。グローバル座標系のXYZ成分で入力します。 - External point (外部点)
質点の座標をグローバル座標系で設定します。まとまった物体を質点で表現する場合は、物体の重心座標を入力します。
このとき、をクリックすると選択したエンティティの中心座標を自動で入力できます。
- Deformation behavior (変形挙動)
このプロパティは、割り当てられたエンティティ(つまり、質点が接続されるエンティティ)が変形可能か、または剛体であると仮定するかを定義します。- Deformable に設定すると、適用されたエンティティに追加の剛性は生じません。
- Undeformable に設定すると、エンティティは剛体として振舞います。リモートポイントと割り当てられたエンティティ間の接続は、影響を受ける節点すべての相対変位が生じない多点拘束です。
- Assignment (割り当て)
質点が接続される面またはボリューム。
| ヒント |
| Deformable が使用され、割り当てられたエンティティ上の節点数が大きい場合(1000以上) Simulation control のソルバー選択は、 MUMPS ソルバーまたは PETSC ソルバーのいずれかを使用することをお勧めします。Multfront ソルバーは適しません。 |
以下は、この境界条件を使用して作成した質点の概略図です。位置は球形の描画で表示されます。この質量は、破線で表された要素を介して、青でハイライトされた梁の端面に遠隔接続されています。その結果、点質量の重量は、端面を通して梁で支持されます。図2: Point mass と割り当てられた面の間に作られる接続の概略図
得られる変形挙動のイメージ図は、 Remote displacement 境界条件をご覧ください。
Point mass 境界条件の用途
この境界条件の大きな目的は、解析対象に接続された部品を実際にモデル化せずに質点で表現することで、計算を単純化することです。
このアプローチを用いることで、詳細に計算する対象を、注目している部品に絞ることができ、計算時間やリソースを節約できます。適用例としては、以下のようなものがあります:
- 着目している部品に接続された部品の重量を考慮したい
- 動的シミュレーション(過渡または周波数応答)における部品の慣性も計算したい
- 固有振動数と固有振動モードに及ぼす接続部品の慣性の影響を考慮したい
- 間接的に加速度を課すための質量調整
質点で代替したい部品をPoint massで再現するための情報の多くは、モデル作成に使用したCADプログラムで取得できます。SimScaleではCADの座標系情報を引き継いでインポートするため、重心座標を計算する際には、SimScaleインポートしたCADモデルのグローバル座標系と同じ座標系を使用してください。また、慣性質量モーメントは、軸の方向はグローバル座標系と同じですが、質点位置を中心とした値を入力する点にご注意ください。
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最終更新日2022年9月9日